住宅先進国
以前、ブログ内でちょこっと触れさせて頂きましたが、
学生時代、テニスの某強豪校でキャプテンを務めていました。
任命された時、鬼監督から言われたことで、今でも肝に銘じている言葉がふたつあります。
「チームの為に行動できる人間が、チームを代表するに相応しい。」
「強い奴になるな。できる奴になれ!」
今なら時代錯誤な発言に捉えられそうですが、
当時は、選手としても、キャプテンとしても「あっ!それならできそう」と感じるものでした。
時代が変われば、ものの価値や人の考え方も変わります。
事実、50代の私と、20代の息子は違う価値観を持っています。
しかし時が流れても比較的変わらないものが【文化】だと思います。
(文化というのに相応しいかは謎ですが)17歳時、スウェーデンの高校生と試合をする機会がありました。
当時1日5食が当たり前の戸塚少女は人生MAX体重を維持していましたが
スウェーデン選手のそもそもの骨格の違いと手足の長さ(と金髪と白い肌)に愕然としていると・・・
コートチェンジのベンチで堂々と着替え始めたんです。
これこそ文化の違い!
恥ずかしいなんて思うのは日本人だけ。
観戦していた男子選手も見て見ぬふり。(たぶん)
最早、堂々と着替えたもん勝ちでした。
このように、国が違えば考え方も違いますし、習慣も違います。
そして、その違いは【住宅】に対する考え方にも表れています。
こんにちは。
やっとブログの本題にたどり着いた戸塚です。
住宅の耐用年数は40年。
その後は解体⇒新築と、まだまだ新築信仰の根強い日本ですが、
ヨーロッパでは、家は100年という考え方が根付いています。
100年。といっても、その間のメンテナンスは怠らないのですが、最も文化の違いが出るのが
【リフォームは自分たちで】という考え方です。
ですから、ヨーロッパでは一家に一台インパクトドライバー。
Netflixでよく見かけませんか?
主人公が壁を塗り替えたりぶち抜いているシーン。
アメリカは中古住宅の販売が盛んです。
販売するときには資産価値が下がらないよう、リノベーションして手放します。
Netflixでよく見かけませんか?
For Saleの看板がある豪邸。
欧米では賃貸でさえ借主の好みで自由にリフォーム出来ちゃうんですから、
リフォームが盛んになるはずです。
アジアでも違いがみられます。
お隣の韓国は人口のわりに国土がコンパクトなため、
多くの方が高層マンション・アパート・ヴィラ(3~4階建のアパート)で暮らしています。
こちらは、一般的な間取りがほとんどを占めているので、こだわりを実現できるよう、
【内装はリフォームし放題】の物件が多くみられます。
他方、広大な国土を有する中国は、圧倒的な持ち家率(上海以外)を誇ります。
数年前までは、中国の男性は家を持っていないと結婚できない。とさえ言われていました。
また、中国のマンションはスケルトンで販売されることが多く、【あとは自分で自由に】というスタンスです。
日本で中古住宅を購入し、リフォーム・リノベーションをして暮らす。という選択肢が
普及してきたのは2000年代に入ってからです。
確かにごく最近のことですね。
となると、リフォームにおいて日本は諸外国に後れをとっている状態になります。
なにしろ、賃貸を勝手にリフォームしたら大家さんから大目玉をくらいますからね。
今後リフォーム・リノベーションは空き家問題を抱える日本にとって、
これからの【すみかた】として、広がっていく分野かもしれません。
諸外国の住宅に対する【文化】を取り入れ、自分にあった暮らし方を探してみるのも
いいかもしれませんね。