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アーキデザインブログ
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好きなフォルム

2024.02.05

2月ももう2週目だと思うと、春もきっとすぐそこ。

と、気持ちだけは春の陽気を迎えようとしていたら、関東甲信では積もるほどの雪だそうですね。

 

 

こんにちは

アーキデザインチームの小林です。

 

皆さまには、家について考えたとき、機能性や有益性を捨て置いても採用したい

どうしても惹かれるものってありますか?

 

家は、手の中で気軽に取り扱えるような「物」ではないと分かっていても。

さらには、たとえコストが低くても気軽に採用できない、夢見るしかない類の…。

 

 

私にとってそれは、「ギャンブレル屋根」です。

 

 

切妻屋根の途中で勾配(角度)が変わるので、「腰折れ屋根」とも呼ばれていて

主に、農業で利用される畜舎や馬小屋、納屋などに使われ

日本の住宅としては豪雪地帯で採用されています。

 

 

元々はヨーロッパの牛舎の工法から、1階を畜舎にし

2階は飼料や干し草、敷き藁などの貯蔵庫として使っていた形状が広まりました。

 

複雑な形であるほど、雨漏りの危険性も上がりますが

2階の中央に柱を使わずに屋根組を支えるので、天井空間を高くとれますし

住宅として採用する場合、広い屋根裏部屋を設える夢も実現できます。

 

 

 

2段階勾配の切り替えを無理なく増やせば、アーチ状に近づいて緩やかな印象の屋根になりますし

その分、室内空間を広げることもできます。

 

このフォルムでカッコいい配色の建物、について考えることが楽しみのひとつではありますが

そう雪の降らない静岡では、住宅としてむやみに憧れてもいられないといいますか。

だって、自家発電のために太陽光パネルを…? 野原に敷きます。

 

 

また、似た形に「マンサード屋根」がありますが

こちらは外側の4方向に向けて傾斜が付いた、2段勾配の寄棟構造ですので

切妻構造で二段勾配屋根のギャンブレル屋根とは別物です。

 

 

◀左:ギャンブレル屋根    ▶ 右:マンサード屋根

 

▲ キキの家はギャンブレル屋根。

 

▲ バロンのいる「地球屋」は、正面:ギャンブレル屋根、背面:はかま腰屋根。

 

 

雪国にお住まいの方達の大変なご苦労を思うと、憧れなんてとんでもない事なのですが

冬の寒いさかりになると、つい思いを馳せてしまいます。

 

この記事を書いたスタッフ

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