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アーキデザインブログ
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到達点

2023.03.02

 

凍結路でスリップなんていやだな、

でも雪化粧の富士がいいやい、ということで、この時期に東山湖に行って参りました。

 

まだ上着は欠かせませんが

鈴生りの蕾や、開いたばかりの花々を見ながら歩くのにいい季節ですね。

 

 

こんにちは

アーキデザインチームの小林です。

 

予定なく出発しましたが、思いがけず

コンクリート・石・金属の、幾何学模様の建物と

木・竹・縁取りの、調和の建物を体験できました。

 

レンブラントプレミアム富士御殿場。

 

そして、旧岸邸です。

 

両方とも、とても面白くて興味深く拝見したのですが

特に後者については感じるものがありました。

 

お庭の素晴らしさを存分に楽しめる眺め。

椿が開花する前の、この時期でも素敵です。

居室の暖色としんとしたお庭の様子が、いいギャップじゃありませんか?

 

 

しかし実は本題は、別のところにあるのです。

 

以前、上司である矢部からも、お庭を楽しむための大開口のお手本として聞いていたのですが

こちらの開口、なんと建具がすべて戸袋に収納されるのです。

ご覧ください、このレールの数。と並び。

 

皆さんは縁取られた景色にうっとりされていましたが

私はしげしげと遠慮なく、額縁の部分を観察してしまいました。

 

(いや、景色に集中するのが正解です。)

 

開口を広くしますと、必然的に建具も比例した大きさや数になりますが

大開口を叶える上で生まれるデメリットを、むしろ機能美を感じる形に納めている。

 

 

他にも、全室に必要な空調設備を華奢な格子で囲ったり、

すっきりとした和室空間にするために金属部材を利用し、吊束や欄間を省くなど

機能性と造作美の両立を至るところに感じました。

 

やはりどちらも追い求めてこそ、

住処として整然とした形になるということを実感。

 

 

弊社にも、無駄を省きながらデザイン性を高めていくという

コンセプトプランがございます。

 

無駄がないことの何が良いのかというと、その先の楽しみに集中できること。

影響し合うものの魅力やメリットが保たれ、むしろ増すことさえあるというところじゃないでしょうか。

 

何かを省き、何かを活かすことを考えたとき、こんな風に調和を感じる形に行き着いたなら。

 

シンプルという目標の到達点を発見した思いでした。

この記事を書いたスタッフ

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